焙煎履歴 3
2006 / 04 / 07 ( Fri )
30kから60kの焙煎機に変えたのは、仕事が増えた訳じゃない。
最盛期に比べたら、現在は3分の2ぐらい。
仕事が減ったのに、わざわざ大きな機械を導入したのは理由がある。
焙煎は週5日、ほぼ毎日300K位の焙煎をやっている。
60kの焙煎機で6~7回、釜に火を入れてから約2時間半から3時間。
5回目ぐらいからが、釜の温度が安定してきて排気ダンパーの操作で
即温度が反応してくれて、豆の膨らみも労無く得られる。
30kの焙煎機なら、この倍以上時間が掛かってしまう。
若い頃は、焙煎機の横で昼食を取りながら続けられたが、この年になると体力の衰えというかコーヒーの煙をかぶって目がしょぼつきだし、ついつい集中力が散漫になってしまう。
これが機械を大きくした一番の理由。
2回目までは今一、釜の温度が不安定で40K位の投入、以降は60Kの投入。
これで1日の仕事は終わり。 そんな分けないか。
残り1日は機械のメンテナンスに当てていて、もう1日は8kの焙煎機で
自分の趣味的販売豆を作っている。休みは殆どない。
好きな焙煎をはじめコーヒーに関っているから休みがなくてもストレスを感じたこともない。
かっての同僚達で、未だに現役で焙煎やっているのは、最早自分だけになってしまった。
最も彼らはわずか5~6分で終了する超高速の熱風焙煎機を使用しているからで 、これだと目で焙煎豆の色を追うことは至難の業で瞬間のタイミングを覚えると言う点では良い経験だが、目医者や目薬が欠かせない。
従って、長くは出来ない。
最盛期に比べたら、現在は3分の2ぐらい。
仕事が減ったのに、わざわざ大きな機械を導入したのは理由がある。
焙煎は週5日、ほぼ毎日300K位の焙煎をやっている。
60kの焙煎機で6~7回、釜に火を入れてから約2時間半から3時間。
5回目ぐらいからが、釜の温度が安定してきて排気ダンパーの操作で
即温度が反応してくれて、豆の膨らみも労無く得られる。
30kの焙煎機なら、この倍以上時間が掛かってしまう。
若い頃は、焙煎機の横で昼食を取りながら続けられたが、この年になると体力の衰えというかコーヒーの煙をかぶって目がしょぼつきだし、ついつい集中力が散漫になってしまう。
これが機械を大きくした一番の理由。
2回目までは今一、釜の温度が不安定で40K位の投入、以降は60Kの投入。
これで1日の仕事は終わり。 そんな分けないか。
残り1日は機械のメンテナンスに当てていて、もう1日は8kの焙煎機で
自分の趣味的販売豆を作っている。休みは殆どない。
好きな焙煎をはじめコーヒーに関っているから休みがなくてもストレスを感じたこともない。
かっての同僚達で、未だに現役で焙煎やっているのは、最早自分だけになってしまった。
最も彼らはわずか5~6分で終了する超高速の熱風焙煎機を使用しているからで 、これだと目で焙煎豆の色を追うことは至難の業で瞬間のタイミングを覚えると言う点では良い経験だが、目医者や目薬が欠かせない。
従って、長くは出来ない。
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焙煎履歴 2
2006 / 03 / 25 ( Sat )
前回の続き。
焙煎と火事は、割と付き物だが。
焙煎修行中に、諸先輩達から火事について聞いたことは、
「万が一焙煎中に豆がくすぶりだした場合、慌てて冷却台に排出すると
空気中の酸素を取り入れて炎が一気に天井迄立ち上がるからそんな時は、釜内で燃やしてしまえ」。
とだけ聞いていた。その時は、そんなへまはやらないだろうと高をくくっていたが、まさか自分が、そんな大失態をしでかすなんて夢にも思わなかった。
このときも、焙煎機の近くにいたんだが、別の作業に気を取られていて
気が付くとデジタル温度計(煎り豆側)は軽く300度を超えてダクトの継ぎ目からは、煙がもうもうとと立ち上がっていた。
慌ててバーナーの火を止めて、冷却台に落とそうと思ったが、先の話を
思いだした。
幸い外は大雨で煙突から火の粉が出ても大丈夫だったから
覚悟を決めてそのまま燃えつきるのを待った。
この間、焙煎機メーカーに電話したが、担当者に中々繋がらず、途中で電話を切った。
さらに何を血迷ったか、同業のライバルメーカーにもどうした物か電話した。
この時、排気モーターも止めて吸気を止めておけば良かったのだが、そこまで頭が回らなかった。
やがて、釜内で燃え尽きて軽くなった豆(炭)が排気ダクトそしてサイクロンにどんどん飛んでいってしまった。
サイクロンには緊急用にシャワーが出るようになっていたからここまで来た豆はすぐに鎮火した。
温度計が800度だったか900度だったかになった頃、排気ファンの羽が熱で溶けて空気が流れなくなってようやく鎮火した。
この時初めて、排気モーターを止めておけばこんな酷くならなかったことに気が付いたが、後の祭り。
恐る恐る、排出口を開けてみたら、豆は一粒もなかった。
全てサイクロンの方へ飛んでいってしまったようだ。
正直、生きた心地はしなかった。
ファンの取り替えとついでに1で記載したような設定温度でバーナーの火がついたり消えたり出来るように改造した。
これで、50万ぐらい掛かったように記憶している。
唯一救いはダクト内の煤が、すべて燃え尽き煙突掃除の手間が省けたことぐらい。
この後も、サイクロンに溜まったシルバースキンが燃え出すことは何回かあるが、あの経験があるからか、そう慌てることもなくなった。
他にも、焙煎中、落雷による停電も経験した。
この時は、投入直後で助かった。
これを読んでいる方々、万が一の場合は、この話思い出してください。
追記
ダクト掃除で集めた煤を片手を上げてパラパラと下へ落としもう一方の手は下(地面側)で落ちてくる煤めがけてライターで火をつけるとどうなるか?
粉塵爆発
これを余興で人に見せるとみんな腰を抜かす。
焙煎と火事は、割と付き物だが。
焙煎修行中に、諸先輩達から火事について聞いたことは、
「万が一焙煎中に豆がくすぶりだした場合、慌てて冷却台に排出すると
空気中の酸素を取り入れて炎が一気に天井迄立ち上がるからそんな時は、釜内で燃やしてしまえ」。
とだけ聞いていた。その時は、そんなへまはやらないだろうと高をくくっていたが、まさか自分が、そんな大失態をしでかすなんて夢にも思わなかった。
このときも、焙煎機の近くにいたんだが、別の作業に気を取られていて
気が付くとデジタル温度計(煎り豆側)は軽く300度を超えてダクトの継ぎ目からは、煙がもうもうとと立ち上がっていた。
慌ててバーナーの火を止めて、冷却台に落とそうと思ったが、先の話を
思いだした。
幸い外は大雨で煙突から火の粉が出ても大丈夫だったから
覚悟を決めてそのまま燃えつきるのを待った。
この間、焙煎機メーカーに電話したが、担当者に中々繋がらず、途中で電話を切った。
さらに何を血迷ったか、同業のライバルメーカーにもどうした物か電話した。
この時、排気モーターも止めて吸気を止めておけば良かったのだが、そこまで頭が回らなかった。
やがて、釜内で燃え尽きて軽くなった豆(炭)が排気ダクトそしてサイクロンにどんどん飛んでいってしまった。
サイクロンには緊急用にシャワーが出るようになっていたからここまで来た豆はすぐに鎮火した。
温度計が800度だったか900度だったかになった頃、排気ファンの羽が熱で溶けて空気が流れなくなってようやく鎮火した。
この時初めて、排気モーターを止めておけばこんな酷くならなかったことに気が付いたが、後の祭り。
恐る恐る、排出口を開けてみたら、豆は一粒もなかった。
全てサイクロンの方へ飛んでいってしまったようだ。
正直、生きた心地はしなかった。
ファンの取り替えとついでに1で記載したような設定温度でバーナーの火がついたり消えたり出来るように改造した。
これで、50万ぐらい掛かったように記憶している。
唯一救いはダクト内の煤が、すべて燃え尽き煙突掃除の手間が省けたことぐらい。
この後も、サイクロンに溜まったシルバースキンが燃え出すことは何回かあるが、あの経験があるからか、そう慌てることもなくなった。
他にも、焙煎中、落雷による停電も経験した。
この時は、投入直後で助かった。
これを読んでいる方々、万が一の場合は、この話思い出してください。
追記
ダクト掃除で集めた煤を片手を上げてパラパラと下へ落としもう一方の手は下(地面側)で落ちてくる煤めがけてライターで火をつけるとどうなるか?
粉塵爆発
これを余興で人に見せるとみんな腰を抜かす。
焙煎履歴 1
2006 / 03 / 18 ( Sat )
これまでに1kのサンプルロースターから始まって、100k、400kの全自動熱風焙煎機、続いて独立後30kの半熱風、12kの直火。
今は8kと60kの半熱風焙煎機を使っている。
12kの直火は、ドラムの歪みと軸受けのベアリングが損傷していて激しい異音のする廃棄処分の炭焼き焙煎機を譲り受けた。
既に廃盤となった機種で部品交換もままならない代物でドラム下の炭を入れる容器を取り外して
俗に言う「遠火の強火」を意識してガスバーナー位置を少し離して取り付けて直火に改良した。
バーナーも鉄管にドリルで穴を空けただけの自家製でかなり、危なっかしい代物。
直ぐ壊れたしまったが、半熱風と直火それぞれの豆をミックスしたブレンドコーヒーは、重くてキレがあると評判良かった。
30Kは、排気口と豆が当たる部分に当時としては珍しかったデジタル温度計を付けて徹底的にデータ取りに励んだ。
更にとある理由で1回目の爆ぜ以降の焙煎速度を緩やかに保てるよう設定温度でバーナーの火がついたり消えたり出来るように改造した。
それと、オーバーローストを防ぐ意味で、釜内に水が注入出来るようにもした。
他にも、排気ダクトの長さや角度を変えたり、とにかく思いついたことは、何でも取り入れた。
結果はどちらかというとやらない方が良かったと言うような感じだったが、
わずかな改良で味覚がこうも変わる物なのかと、驚きの毎日だった。
そして、大失態をやらかしたのもこの30K焙煎機だった。
この話はまた後日。
今は8kと60kの半熱風焙煎機を使っている。
12kの直火は、ドラムの歪みと軸受けのベアリングが損傷していて激しい異音のする廃棄処分の炭焼き焙煎機を譲り受けた。
既に廃盤となった機種で部品交換もままならない代物でドラム下の炭を入れる容器を取り外して
俗に言う「遠火の強火」を意識してガスバーナー位置を少し離して取り付けて直火に改良した。
バーナーも鉄管にドリルで穴を空けただけの自家製でかなり、危なっかしい代物。
直ぐ壊れたしまったが、半熱風と直火それぞれの豆をミックスしたブレンドコーヒーは、重くてキレがあると評判良かった。
30Kは、排気口と豆が当たる部分に当時としては珍しかったデジタル温度計を付けて徹底的にデータ取りに励んだ。
更にとある理由で1回目の爆ぜ以降の焙煎速度を緩やかに保てるよう設定温度でバーナーの火がついたり消えたり出来るように改造した。
それと、オーバーローストを防ぐ意味で、釜内に水が注入出来るようにもした。
他にも、排気ダクトの長さや角度を変えたり、とにかく思いついたことは、何でも取り入れた。
結果はどちらかというとやらない方が良かったと言うような感じだったが、
わずかな改良で味覚がこうも変わる物なのかと、驚きの毎日だった。
そして、大失態をやらかしたのもこの30K焙煎機だった。
この話はまた後日。
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