チャフコーヒー
2006 / 01 / 31 ( Tue )
クイズのつもりだったが、内容変更。

どちらも、ブラジル・シティーローストから出た、チャフ(シルバースキン)
左側は、焙煎中はがれてサイクロンで回収。
★豆の表面を覆っていたチャフ
右側は、グラニュレーターで粉砕中に分離されたチャフ
★豆の中に入っていたチャフ
磨り潰す、グラインダーじゃこれだけ大きなチャフはでないし
その多くは、細かくなってコーヒーの中に混入してしまう。
機会があれば、各オリジン毎に1回の焙煎でサイクロンからの量、グラニュレーターからの量とデーター取りをしてみたいと常々思ってはいるが、
流れ作業の中ではそうは行かない。
焙煎初期と焙煎後じゃ、こんなに色も違う。
最も、色の濃い方には、コーヒーの微粉が付いているのも一因。
ご覧の通り、プレスでたてると、コーヒーらしい色が付く。

ちょうどこの、写真を撮っていたとき、息子さんへの代替わりの挨拶に
同業者のHさんが訪ねてきた。
この2代目、東京の某有名店さんの焙煎セミナーを受けてきたそうで
しきりにハンドピックの重要性を説いていた。
「くだらないこと、覚えてきて」。
とぼやくことしきりの、Hさん。
どうやら、ハンドピックが全てじゃないことを、私に助言して貰いたいらしい。
そこで先ほどの、チャフコーヒーを説明した上で息子さんに飲ませてみた。
黙って飲ませた方が面白いが、はき出されると後始末に困る。
Hさん同様、俺のような古い焙煎屋のアドバイスなど何の役にも立たないが、チャフと欠点豆、どちらが不味いか身に染みたことだろう。
少し飲んでみたが、むちゃくちゃ渋い。

どちらも、ブラジル・シティーローストから出た、チャフ(シルバースキン)
左側は、焙煎中はがれてサイクロンで回収。
★豆の表面を覆っていたチャフ
右側は、グラニュレーターで粉砕中に分離されたチャフ
★豆の中に入っていたチャフ
磨り潰す、グラインダーじゃこれだけ大きなチャフはでないし
その多くは、細かくなってコーヒーの中に混入してしまう。
機会があれば、各オリジン毎に1回の焙煎でサイクロンからの量、グラニュレーターからの量とデーター取りをしてみたいと常々思ってはいるが、
流れ作業の中ではそうは行かない。
焙煎初期と焙煎後じゃ、こんなに色も違う。
最も、色の濃い方には、コーヒーの微粉が付いているのも一因。
ご覧の通り、プレスでたてると、コーヒーらしい色が付く。

ちょうどこの、写真を撮っていたとき、息子さんへの代替わりの挨拶に
同業者のHさんが訪ねてきた。
この2代目、東京の某有名店さんの焙煎セミナーを受けてきたそうで
しきりにハンドピックの重要性を説いていた。
「くだらないこと、覚えてきて」。
とぼやくことしきりの、Hさん。
どうやら、ハンドピックが全てじゃないことを、私に助言して貰いたいらしい。
そこで先ほどの、チャフコーヒーを説明した上で息子さんに飲ませてみた。
黙って飲ませた方が面白いが、はき出されると後始末に困る。
Hさん同様、俺のような古い焙煎屋のアドバイスなど何の役にも立たないが、チャフと欠点豆、どちらが不味いか身に染みたことだろう。
少し飲んでみたが、むちゃくちゃ渋い。
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南国の雪 3
2006 / 01 / 26 ( Thu )
>栽培側からすれば非現実的だと、、、、
トンキチさんのコメントに対して良い逸話を…
2度目の某国農園にいた事は、既に記したが、彼の地でのコーヒー栽培は、まさに葉サビ病との戦いでもあった。
湿気の高い雨期なら、わずかに葉の裏に罹病が見られたと思うと、瞬く間に農園全体へと広がってしまう。
この時、ドイツの農薬メーカーの方に、現地に来て頂き有効なサビ病対策や最新の特効薬について、アドバイスを受けたことがあった。
話の内容は忘れたが印象に残ったのは、この後、中南米のコーヒー農園に向かう予定とのこと。
それで、サビ病の胞子が、付着している恐れがあるため、今着ている帽子から靴まですべての衣服を全部、捨てて帰るとの事だった。
そんなこと、お構いなしに周辺農園へ視察に出かけていた自分が、恥ずかしかった。もっとも、周辺農園もさび病蔓延状態だったが。
この気遣い。そこまで徹底的にするのかと本当に驚いた。
さび病蔓延農園や地域からの訪問者を受け入れる側にとっては、やはり気になるだろうな。
最近はマイクロロースターレベルの自家焙煎店さんでも買い付け目当てあるいは、視察に農園に訪れる機会が増えているようだが果たして…?
一応、お客さんだから、農園側は歓迎するが、内心はどこの農園を回ってから来たのか?
気にならないわけがない。
鉄壁の防御も蟻の…。
これから視察に行かれる方、十分肝に銘じてください。
トンキチさんのコメントに対して良い逸話を…
2度目の某国農園にいた事は、既に記したが、彼の地でのコーヒー栽培は、まさに葉サビ病との戦いでもあった。
湿気の高い雨期なら、わずかに葉の裏に罹病が見られたと思うと、瞬く間に農園全体へと広がってしまう。
この時、ドイツの農薬メーカーの方に、現地に来て頂き有効なサビ病対策や最新の特効薬について、アドバイスを受けたことがあった。
話の内容は忘れたが印象に残ったのは、この後、中南米のコーヒー農園に向かう予定とのこと。
それで、サビ病の胞子が、付着している恐れがあるため、今着ている帽子から靴まですべての衣服を全部、捨てて帰るとの事だった。
そんなこと、お構いなしに周辺農園へ視察に出かけていた自分が、恥ずかしかった。もっとも、周辺農園もさび病蔓延状態だったが。
この気遣い。そこまで徹底的にするのかと本当に驚いた。
さび病蔓延農園や地域からの訪問者を受け入れる側にとっては、やはり気になるだろうな。
最近はマイクロロースターレベルの自家焙煎店さんでも買い付け目当てあるいは、視察に農園に訪れる機会が増えているようだが果たして…?
一応、お客さんだから、農園側は歓迎するが、内心はどこの農園を回ってから来たのか?
気にならないわけがない。
鉄壁の防御も蟻の…。
これから視察に行かれる方、十分肝に銘じてください。
バルブ袋
2006 / 01 / 22 ( Sun )
南国の雪 2
2006 / 01 / 18 ( Wed )
またまた害虫の続き。
消費国においては「ブロッカ」による虫食いの方がなじみあるが、
今回は「ビッショ ミネイロ」と言う1cmにも満たない小さな白い蛾の話。
この蛾も大量発生してコーヒーの葉っぱから、樹液を吸い取りやがて葉が枯れ落ちてしまう。
その数と言ったら半端じゃない。
ちょっとコーヒー樹を揺らせば辺り一面、まるで雪でも降ってきたかのごとく蛾が飛び交う。
イナゴの大群が真っ黒な塊となって飛び回り次々と作物を食い荒らす様子をTVで見たが、まさしくあの光景だった。
離れて見るぶんには幻想的な光景だが、栽培者にとっては、甚だ迷惑。
ブラジルの生産者の多くは、サビ病よりもこの害虫の方が恐ろしく感じていたようだった。
殺虫剤の散布は、他の除草など一般作業者が帰った後、日が暮れてからやっていたが薄明かりの中、白い雪?が舞ちる光景はさらに風情あったな。
遠くで狼の遠吠えなんかも聞こえてきて…
余談だが、ブラジル滞在中2人の労働者が農薬中毒で倒れた。
有機リン系殺虫剤による物だ。あのサリンもその一種だったと思う。
1人は、普段から大酒飲みで、また酔っぱらってふらふらしているのかと思われて、処置が遅れ亡くなった。
もう1人は薬剤散布中、煙草をすった途端、倒れてしまった。
病院に見舞いに行ったが、真っ赤に充血した目がいまも鮮明に蘇る。
突然、視界が狭くなって気が付いたら病院だった。
とのことで、本人は何故そうなったかさっぱり分からない。
彼も退院後、農園にはもどってこなかった。
今、有機だの無農薬栽培コーヒーなる者が、随分出回っている。
当時とは、産地を取りまく環境は随分変わってはいるが、
自分の体験上、「本当にそんなコーヒーあるのかな?」
と言うのが本心だ。
この話は何れまた。
消費国においては「ブロッカ」による虫食いの方がなじみあるが、
今回は「ビッショ ミネイロ」と言う1cmにも満たない小さな白い蛾の話。
この蛾も大量発生してコーヒーの葉っぱから、樹液を吸い取りやがて葉が枯れ落ちてしまう。
その数と言ったら半端じゃない。
ちょっとコーヒー樹を揺らせば辺り一面、まるで雪でも降ってきたかのごとく蛾が飛び交う。
イナゴの大群が真っ黒な塊となって飛び回り次々と作物を食い荒らす様子をTVで見たが、まさしくあの光景だった。
離れて見るぶんには幻想的な光景だが、栽培者にとっては、甚だ迷惑。
ブラジルの生産者の多くは、サビ病よりもこの害虫の方が恐ろしく感じていたようだった。
殺虫剤の散布は、他の除草など一般作業者が帰った後、日が暮れてからやっていたが薄明かりの中、白い雪?が舞ちる光景はさらに風情あったな。
遠くで狼の遠吠えなんかも聞こえてきて…
余談だが、ブラジル滞在中2人の労働者が農薬中毒で倒れた。
有機リン系殺虫剤による物だ。あのサリンもその一種だったと思う。
1人は、普段から大酒飲みで、また酔っぱらってふらふらしているのかと思われて、処置が遅れ亡くなった。
もう1人は薬剤散布中、煙草をすった途端、倒れてしまった。
病院に見舞いに行ったが、真っ赤に充血した目がいまも鮮明に蘇る。
突然、視界が狭くなって気が付いたら病院だった。
とのことで、本人は何故そうなったかさっぱり分からない。
彼も退院後、農園にはもどってこなかった。
今、有機だの無農薬栽培コーヒーなる者が、随分出回っている。
当時とは、産地を取りまく環境は随分変わってはいるが、
自分の体験上、「本当にそんなコーヒーあるのかな?」
と言うのが本心だ。
この話は何れまた。
?
2006 / 01 / 15 ( Sun )
南国の雪 1
2006 / 01 / 09 ( Mon )
霜害、さび病と書いてきたが、今回は害虫の話を。
湿気の多い雨期はどちらかというと「さび病」「炭素病」なんかの病気が発生するが、乾期にはいるとこれらの罹病は一旦収まる。
だが、この時期になると害虫が、大量発生する。
有名なのは、豆に小さなな穴を空ける線虫の一種「ブロッカ」この虫は開花・結実後まもなく実に進入する。。
これにやられると豆の質量が軽くなり、火の通りが早くなり結果として焦げてしまう。
この為、ハンドピックする焙煎屋さんが多いのも確か。
ただし、これからの話は、飽くまで自分の経験上の話で真意は不明。
焙煎修行中、とある商社より練習用にと殆どの豆が虫食いのサンプルを頂いた。
1回目、穴あきのためか、火の通りが早く、少し焦げた。
2回目、火加減を調整しながらミディアム程度で終わらせた。
どちらも舌触りはよくなく、ミディアムの方には石鹸のような香りが出てお話にならない。
次に焦げた方を試飲したところ、同僚と思わず顔を見合わせた。
例えるなら薔薇の花の様な香を感じた。
当時から良品に希にその様な香があるのは知ってはいたが、欠点方式のカップテストでは、評価の対照でなく深くは考えなかった。
果たして、この香がオリジンによる物か?
それとも、虫食いの跡が焙煎の化学変化でこのような香をもたらしたのか?
虫食い豆は、ひょっとするとすばらしい味かもしれない。
機会があればもう一度試しては見てみたいと思うが、これ以降あんなひどい虫食い豆には出会っていない。
冒頭のタイトル「南国の雪」とは違う方向に話が進んだが続きは次回に。
湿気の多い雨期はどちらかというと「さび病」「炭素病」なんかの病気が発生するが、乾期にはいるとこれらの罹病は一旦収まる。
だが、この時期になると害虫が、大量発生する。
有名なのは、豆に小さなな穴を空ける線虫の一種「ブロッカ」この虫は開花・結実後まもなく実に進入する。。
これにやられると豆の質量が軽くなり、火の通りが早くなり結果として焦げてしまう。
この為、ハンドピックする焙煎屋さんが多いのも確か。
ただし、これからの話は、飽くまで自分の経験上の話で真意は不明。
焙煎修行中、とある商社より練習用にと殆どの豆が虫食いのサンプルを頂いた。
1回目、穴あきのためか、火の通りが早く、少し焦げた。
2回目、火加減を調整しながらミディアム程度で終わらせた。
どちらも舌触りはよくなく、ミディアムの方には石鹸のような香りが出てお話にならない。
次に焦げた方を試飲したところ、同僚と思わず顔を見合わせた。
例えるなら薔薇の花の様な香を感じた。
当時から良品に希にその様な香があるのは知ってはいたが、欠点方式のカップテストでは、評価の対照でなく深くは考えなかった。
果たして、この香がオリジンによる物か?
それとも、虫食いの跡が焙煎の化学変化でこのような香をもたらしたのか?
虫食い豆は、ひょっとするとすばらしい味かもしれない。
機会があればもう一度試しては見てみたいと思うが、これ以降あんなひどい虫食い豆には出会っていない。
冒頭のタイトル「南国の雪」とは違う方向に話が進んだが続きは次回に。
年始に思う
2006 / 01 / 05 ( Thu )
最近はUtz Kapeh(ウツカフェ)、レインフォレスト・アライアンス(熱帯雨林同盟認証のコーヒー)或いはフェアトレードと随分特色あるコーヒーが凄い勢いで登場してきた。
夫々団体の活動はネット上でも調べられるから、省略させて頂く。
つい最近も、とある銘柄の「フェアトレード・コーヒー」のサンプルを試飲させて頂き扱うことにした。
普通にその銘柄が気に入って販売したかったが、
「小冊子をつけろ」だの「シールを送るから製品に貼れ」とか、いかにもお涙頂戴的な販売手法に大いにとまどった。
単純に美味しいと思ったから取扱いたかっただけだが、それじゃ駄目らしい。
産地の窮状については他の誰よりも知っているつもりだが、浪花節的な売り方というのはどうも賛同できい。
焙煎屋の修行当時、もっぱら言われてきた事を思い出した。
とある有名産地が殖民地から独立を勝ち取って農園管理していた白人を追い出てしまった。
その為、ノウハウを持たない人々のいい加減なコーヒーの栽培管理で著しく品質が低下してしまったことを。
そんなコーヒー達が、これら団体の活動でどんどん復活してくれるのは
有り難いには違いないが、結局は植民地時代に戻ると言うことなのかな?
何か年始早々愚痴っぽくなったな。
愚痴ついでに、ケニアのFAQクラス(復旧品)が市場で品薄になってしまった。
昨今のケニアブームによる物だと思うが、元々輸入数量が少ないだけに
品切れも十分考えられる。
年末に少し買い込んだけど、ブレンドの主力だっただけに頭が痛い。
夫々団体の活動はネット上でも調べられるから、省略させて頂く。
つい最近も、とある銘柄の「フェアトレード・コーヒー」のサンプルを試飲させて頂き扱うことにした。
普通にその銘柄が気に入って販売したかったが、
「小冊子をつけろ」だの「シールを送るから製品に貼れ」とか、いかにもお涙頂戴的な販売手法に大いにとまどった。
単純に美味しいと思ったから取扱いたかっただけだが、それじゃ駄目らしい。
産地の窮状については他の誰よりも知っているつもりだが、浪花節的な売り方というのはどうも賛同できい。
焙煎屋の修行当時、もっぱら言われてきた事を思い出した。
とある有名産地が殖民地から独立を勝ち取って農園管理していた白人を追い出てしまった。
その為、ノウハウを持たない人々のいい加減なコーヒーの栽培管理で著しく品質が低下してしまったことを。
そんなコーヒー達が、これら団体の活動でどんどん復活してくれるのは
有り難いには違いないが、結局は植民地時代に戻ると言うことなのかな?
何か年始早々愚痴っぽくなったな。
愚痴ついでに、ケニアのFAQクラス(復旧品)が市場で品薄になってしまった。
昨今のケニアブームによる物だと思うが、元々輸入数量が少ないだけに
品切れも十分考えられる。
年末に少し買い込んだけど、ブレンドの主力だっただけに頭が痛い。
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