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前回、大手焙煎メーカーさんの品質の優位性について書いたが、もう少し話を続ける。

自家焙煎店さんの多くは、ハンドピックの重要性についてしきりに説いており、大手焙煎メーカーさんは、これをやっていない。
と言ったメッセージをよく見かけるが、大手もちゃんとやっている。

入荷した豆は、一旦処理場に持ち込まれる。
ここで麻袋から出して、豆に混入している石や木片等夾雑物を取り除く。
この時、豆表面に付着しているシルバースキンや土埃も軽くではあるが、取り除く(強くポリッシュすると豆が割れてしまう)。
これをやると、抽出液の濁りは少なくなり、クリアーな味わいとなる。

その後、コンテナに詰め替えられて工場へ向かう。

更に工場では焙煎豆の袋詰め後、金属探知器でチェックは怠りなくやっている。

大体そんな感じで余り知られてないが、やることはやっている。

それでも最終製品に、未完熟豆とか目立つ為に、大手はやっていないと言うことになる。

だが、買い付けの味覚審査は、有るがままの状態でやるわけで、ハンドピックしてから試す訳じゃない。
全ては試飲後の判断で豆の見栄えなんかは関係ない。

かけ出しの頃、エチオピア・ナチュラル(モカ)の見栄えの悪さの割に
優雅な香りを醸し出していることから、ハンドピックしたらもっと美味しくなるんじゃないかと、何度も試してみたがハンドピック前の方が、美味しかった。

深く考えたことはないが「味覚のバランス」というのはそんな物なのだろう。

逆に言えば、大手が買わなかった豆は、ハンドピックして見栄えを良くしたところで美味く成らないとも言える。

ちなみに、大手の取り扱うモカは、輸出業者に産地やグレード指定が徹底しており
タイプ○○社と麻袋に記載されている程で品質はかなり安定している。

とまあ、これまで大手の優位性について書いては見たが、実際の味覚となるとマニアには大いに不満なようだ。

その辺りを何時かは詳しく書いてみたいが、今は思惑ありげで終わらせることにする。
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17:50 | コーヒー | comments (4) | trackbacks (0) | page top↑
ハンドピック考 | top | 麻袋

コメント

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大手がいい豆を買っていて、小さい所には回ってこない。
と言う事は、大手がうまくて、小さい所はそれほどでも、となりそうだけど、、、
でも、実際の所、大手のコーヒーで感動したり、発見したりと言った体験は
まずないんですよ。これ、どう言う事なんでしょう?
大手に回ったはずのいい豆は、どうなってしまったんでしょう?
話の続き。楽しみにしております。
by: とんきち | 2006/03/01 00:06 | URL [編集] | page top↑
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その質問が来るのは予想通りだが…。
続きは何れまたとしか今は言えない。




by: UGQ | 2006/03/01 14:32 | URL [編集] | page top↑
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ハンドピックの味について、確かに自分も何回かやってみて、まだ選別する目がないので参考にならないですが、あまり美味しくならなかった経験があり、逆に角が立って鋭利な感じで不味くなったこともあります。

本で書かれている常識は必ずしも本当だとは限らないのですね。

ハンドピックを売りにしている所からハンドピックあり、無しのサンプル豆を頂いたこともあり、逆の結果にもなりましたが有りと無しではたいした違いはなく、下手にハンドピックするものではないと思いました。
by: オトシブミ | 2006/03/02 12:30 | URL [編集] | page top↑
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オトシブミさん
確かにそうだな。
美味い不味いは、飲んで初めて言えること。
俺の経験上、絶対に拾えない欠点豆が2種類ある。
その辺りは近いうちにレポートする。
ただ、3月中は値上げの買いだめ注文が殺到してて何時になるかは分からない。
by: UGQ | 2006/03/02 22:27 | URL [編集] | page top↑

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