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有機栽培コーヒー考 2

前回に引き続き、

ブラジルでお世話になっていたコーヒー農園は牧場もやっていた。
馬が5~6頭、牛が200頭以上いたと思う。
牛糞での堆肥作りはやっており、掻き回す作業は時々手伝った。
どちらかというと家畜は苦手だったから、あまり厩舎に近づかなかったが、乗馬だけは広い農場を往き来する上で便利だったから、いつの間にか、上達した。
乗馬は後の某国の車の入れない奥地においても、馬が唯一の交通運搬手段だったため、随分役に立った。
それにしても何故か馬は細道の崖側を通りたがる。
乗り慣れているとは言え、馬上から見る崖下は、スリル満点。


話がそれてしまったが、出来た堆肥は、全コーヒー農園に行き渡る量ではなかった。

200頭いたところで夕方厩舎周辺に集めて翌朝、乳搾りを済ませ、また放牧するわけだからその間だけしか回収できない。

飽くまでも乳搾りと食肉が目的で、堆肥作りはついででしかなかった。

完全有機肥料のコーヒー栽培となれば、堆肥を買わないと無理。
他の農場でも同じだと思う。

単一の牧場なら、牛糞が買えるかと言えば牧草地に使うからそれは無理。
となると、買えるのは養鶏場ぐらい。
だが養鶏場は、都市近郊型農業だから、山岳地のコーヒー栽培地までの輸送費はバカにならない。

要するに、農園内の限られた区域だけしか、堆肥をふんだんに使った有機栽培は実施されていないのではないかというのが、結論。

他は精々、除草した枯れ草を樹の根本にマルチングする程度で
それでは養分は十分足りているとは思えない。
まぁ、それでも「有機栽培」には違いないが、「有機栽培」=「美味い」という図式には大いなる疑問。
枯れ草マルチは、どちらかというと突然のスコールによる表土流亡を防ぐぐらいの感覚でしかない。

次回は、この「農園内の限られた区域」についてもう少し詳しく書くことにする。









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